グルテンフリー食を実践するにあたり、対応しているお店を探したり、または調理法を調べたりしているときに、「ローフード」や「ヴィーガン」というキーワードに直面することがあります。何となく体に良さそうだとか、ヘルシーなイメージはあるものの、詳しくは知らないという人もいるのではないでしょうか。今回は、ローフードとヴィーガンについて、グルテンフリーとの関連性も合わせてみていきましょう。
ローフードとは?
ローフードは、英語で「Raw food」と書きます。
「Raw」とは「生の」という意味。すなわち食物を生の状態で摂取する食事法が、ローフードです。
ローフードは主に植物や果物に含まれる食物酵素を生きた状態で取り入れ、消化酵素の働きを助け、代謝を促進させることを目的としています。代謝があがるということは、つまり体の調子が良くなるというわけですね。
ローフードを実践することによって期待できる効果として
- 肌のツヤが良くなる
- 疲れにくくなる
- 風邪をひきにくくなる
- 太りにくくなる
などが挙げられています。
よく「酵素は熱に弱い」という話を聞いたことはないでしょうか?
食物酵素は温度が48度を超えたあたりからその働きが弱まっていくといわれています。
酵素だけでなく、ビタミン類も熱に弱いものが多いため、なるべく非加熱で食物の栄養をいただきましょう、というのが、ローフードの考えなのです。
生野菜サラダはローフードということね!でもほかにはどんな食べ物があるのかしら
ローフードで推奨される代表的な食材は、野菜、果物、非加熱のナッツ類、そして発酵食品などです。
発酵食品とは、日本だと味噌や納豆、酵素玄米などが挙げられます。これらは製造過程で加熱されるのですが、「その後も発酵をし続けている=酵素が生きている」ため、ローフードとされているのですね。
ちなみに、ナッツなどの種子類には、「酵素抑制物質」が含まれています。これを除去するには、一晩水に浸けておくという工程が必要です。
お刺身も「生」で食べるけど、ローフードに含まれないのかしら?
お刺身も、ローフードの一つとする考えもあります。しかしながら、一般的に動物性食品は消化に時間がかかるとして、積極的な推奨はしていないのが実情です。
同様に消化に時間がかかる食品として、卵や乳製品が挙げられています。また加工度の高い白砂糖や、小麦製品などもローフードにはあまり取り入れられていません。
小麦を使わないということは、グルテンフリーでもあるのね!
ローフードにおいては、小麦製品を厳格にNGとしているわけではなく、あくまでも「積極推奨しない」という考えです。
例えば、原材料に小麦を含む醤油や、調理の際のとろみ付けなど、副材料的に使用する場合があるということですね。
ただ、小麦が登場する頻度が少ないので、グルテンフリー食を実践している人にとっては、ローフードは取り入れやすい食事法の一つだといえるでしょう。
なるほど。ローフードはグルテンフリーの要素もありということね。
動物性のものもあまり摂らないなら、ヴィーガンの要素もあるのでは?
生食できるお刺身や乳製品、卵を積極推奨しないのが一般的なローフードの考えなので、ヴィーガンの食事スタイルとも似ていますね。
次は、ヴィーガンについてみていきましょう。
ヴィーガンとは?
ヴィーガンという言葉は、1944年にイギリスで生まれた造語で、英語だと「Vegan」と表記します。
Veganの語源は、「Vegitarian」(ベジタリアン)。もともとはベジタリアンから派生した言葉なのですね。
当時イギリスヴィーガン協会の創始者であるドナルド・ワトソン氏が「動物から搾取しないライフスタイル」を提唱し、ベジタリアンの冒頭文字から「Veg」、語尾から「an」を切り取って繋いだ「Vegan」という言葉を造ったのがはじまりです。
ちなみに、ベジタリアンという言葉の語源は、ラテン語の「vegetus」(ベジタス/健全な、活力のあるという意味)で、英語の「vegetable」が直接の語源ではないようです。
てっきりベジタブルから派生した言葉かと思ってました
まあ、とはいえ、ベジタブル自体の語源は「vegete」(元気な、という意味)で、そのまた語源は「vegetus」に行きつくようです。
話をヴィーガンに戻しましょう。
ベジタリアンには、乳製品はOKとか、卵はOKとするものもあります。しかし、ヴィーガンは肉類だけでなく卵や乳製品、はちみつなどの動物性食品を基本的には摂取しません。
つまり、ベジタリアンの中でも植物性食品しか口にしないのが、ヴィーガンなのです。さらに、もっと厳格に、革製品や毛皮、動物実験がされている化粧品など、動物から搾取しないことをライフスタイルの信条とするヴィーガンの人もいます。
ハリウッドセレブの間でも、ヴィーガンが取り入れられたりして、何かと話題になってます
そんなヴィーガンの食事ですが、野菜中心なので食材自体はローフードと重なる部分が多くあります。
一方、調理法に関してはローフードよりも幅が広いのがヴィーガン料理の特徴です。
揚げ物など高温調理を行うものもあれば、小麦を使用した料理もあります。グルテンフリーを実践している人がヴィーガン料理をいただく際は、そのあたり混同しないようにしましょう。
ローフードやヴィーガンのお店は、特定原材料表記をしてくれているところも多くて助かります
でももし分からないことがあれば、お店の人に聞いてみたほうがいいですね。
特定原材料表記とは、食物アレルギーの原因となる食品が使用されているかどうかを表記するものです。ただし、飲食店においては記載は義務ではありません。
ローフードとヴィーガンとグルテンフリーの関係性まとめ
ローフードとは食物のもつ栄養や酵素を、高温調理せずなるべく生きた形で取り入れる食事法で、小麦は積極的には使用しません。
ヴィーガンは、ベジタリアンの中でも、「動物から搾取しないライフスタイル」を取り入れた食事法で、小麦は使用することもあります。
どちらにも共通しているのは動物性食品を避けた食事法であるということです。いろいろな考えがあることを知った上で、自分に合った食生活を楽しんでいきましょう。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
北海道札幌市大通でローフードのお店を探すなら、以下のお店もチェックしてみてください。グルテンフリー対応メニューあり。
北海道札幌市円山エリアのヴィーガンカフェ「Veggy Way」さん♪グルテンフリーのメニューもありますよ!
美しい調度品や盛り付けにうっとりな、札幌市東区のヴィーガン&グルテンフリーカフェ「アプティパ」さんのご紹介記事です。
新十津川町のヴィーガン&グルテンフリーのパン専門店「田んぼのおやつ」さんはお取り寄せも可。
札幌デパ地下でも買えるヴィーガン&グルテンフリーのスイーツ専門店「CHaT」さんのご紹介記事です。
参考サイト
一般社団法人 日本ローフード協会
https://rawfood-japan.org/about.html
一般社団法人 日本ヴィーガン協会
http://vegan-japan.info/Start/