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パン用米粉のおすすめは?選び方のポイントも解説

米粉の選び方 コラム

製粉技術の向上や市場のニーズに伴い、スーパーなどでも米粉が簡単に手に入るようになってきました。アレルギーなどの理由で小麦を控えている人も、家庭で米粉のパンやお菓子を作って食べられるようになったのは喜ばしいことです。
しかし、パン用、菓子用などいろいろあって、何を選んでよいか迷ってしまったことはないでしょうか。そこで、今回は米粉の選び方のポイントと、おすすめの米粉をご紹介します。

米粉の種類と選ぶ際のポイント

米粉と一口に言っても、原料であるお米の種類や、粉の挽き方によって使い道が大きく変わることをご存知でしょうか。まずは、米粉の種類と選ぶ際のポイントをみていきましょう。

米粉の種類

米粉と呼ばれるものには、大きく分けるとうるち米系もち米系に分かれます。

  • うるち米系(上新粉、上用粉、米粉
  • もち米系(もち粉、白玉粉)

うるち米系とは、普段の食事でいただくご飯のお米から作られる米粉を指します。一方もち米系は、読んで字のごとくもち米から作られる米粉のこと。

上新粉や上用粉は、お団子や饅頭の皮など、いわゆる昔ながらの和菓子に使われてきた米粉なので、ご存知の方も多いかと思います。

パンや洋菓子に使われる「米粉」は、それら和菓子用の米粉とは違う新しい製粉技術により、より微粉化されたものです。
米粉は「パン用」「菓子・調理用」「麺用」と、用途によって大きく3つに分類されています。

米粉を選ぶポイント①用途で探す

農林水産省では、米粉製品の普及に向け2017年3月に「米粉の用途別基準」を公表しました。

  • 1番 菓子・調理用 
  • 2番 パン用 
  • 3番 麺用

これらの違いは、主に「アミロース」というデンプンの含有率の違いです。
(1番:20%未満 2番:15%以上25%未満 3番:20%以上)

そもそもお米のデンプンは「アミロース」と「アミロペクチン」で構成されており、アミロースが多いほど、「ご飯」としていただいたときにパサついた食感になるといわれています。
一方、デンプンの構成がほぼアミロペクチンからなるもち米は、皆さんお分かりの通り「もちもち」した食感ですね。

ご飯としては、一般的にはもちもちとした食感に近いほど好まれやすいですが、パンやお菓子に使う米粉は、むしろその逆で、アミロースが多いほうが扱いやすいとされているのです。

とはいえ、あくまでもガイドラインなので、売られているすべての米粉に用途や番号が記載されていない可能性もあります。特に扱いのデリケートな製パンには、できれば「パン用」と記載されているものを選ぶようにしましょう。

米粉を選ぶポイント②レシピ推奨の米粉を選ぶ

米粉を購入しようとする動機はさまざまありますが、「動画などのレシピを真似して作りたい」というパターンも多いのではないでしょうか。
米粉のレシピは、たいてい米粉の種類や銘柄が記載されているので、できれば同じものを購入することをおすすめします。

というのも、米粉は上記3種(1番・2番・3番)だけでなく、お米の品種によっても仕上がりが異なるからです。

お米の品種には「ミズホチカラ」「アキタコマチ」「ユキヒカリ」などさまざまありますが、一般的にパン用には「ミズホチカラ」が推奨されています。

レシピ作成者は、たいてい使用した米粉の種類または銘柄を記載しているので、できるだけ同じものを使用し、同じ条件で作ることで、失敗のリスクが低くなるでしょう。

米粉を選ぶポイント③水を混ぜて実験してみる

例えば、「いただきものの米粉があるけれど、用途が分からない」とか、「安くて買ったけれど、パンが作れる米粉か判断できない」といったとき。

そういったときは、米粉と同量のお水を入れて混ぜてみるという方法もあります。

米粉は主に「アミロース含有量」の多さで用途が分けられていることは、ポイント①でご説明したとおりです。
アミロース含有量が多いほど、特にパンなどは膨らみやすいといわれています。

水を混ぜた際にすぐに餅のようにごてっと固まるような米粉は、アミロース含有量が少なく、パンを作ってもあまり膨らみません。

アミロース含有量が多い米粉は、同量の水を混ぜてもトロトロ、もしくはサラサラとしていています。パン用に1アルファ化米粉が配合されたものはそれよりも粘度が増しますが、それでも餅のようには固まりません。

※1 アルファ(α)化米粉とは、炊飯状態にある米を急速乾燥して粉砕したもの。米粉に少量加えることで保水性や粘度が増す性質がある。

餅のように固まってしまう米粉は、クッキーやパンケーキなどに使う分には差し支えありませんが、パンには少し難しいかもしれないということを覚えておくと良いでしょう。

なお、筆者自身こういう実験をしてみた動画がありますので、よろしければご参考までにご覧ください。アルファ化米粉のみでは固まりすぎてパンは作れませんが、少量配合することでパンが作れる粘度になります。

米粉を選ぶポイント④グルテンが添加されていないか確認する

えっ、米粉はグルテンフリーなんじゃ?と思う方もいるかもしれませんが、まれに「パン用ミックス」として小麦グルテンが配合された米粉も存在します。

小麦アレルギーがない人で、グルテン入りであることを分かった上で使用するのであればまったく問題ありませんが、そうでない場合は要注意です。
グルテンが添加されている米粉には、必ずその旨原材料に記載されているので、しっかり確認するようにしましょう。

パン用米粉のおすすめ(随時更新)

ここでは、農林水産省公認のパン用の米粉と、筆者が使用したことのある米粉をご紹介します。今後筆者も使用してみたり、新たな情報を得たりした場合は、都度こちらにも共有させていただく予定です。

ミズホチカラ パン用

米粉パンといえば、ミズホチカラといわれるほど、超有名な米粉です。熊本産が有名ですが、そのほかの地域でも作られています。
たいがいの米粉パンレシピは、このミズホチカラ推奨だといっても過言ではありません。

波里 お米の粉 手作りパンの薄力粉

米粉製粉量全国トップクラスを誇る波里の米粉。栃木県をはじめ全国の契約栽培農家と連携した国産米を使用しています。
比較的お手頃価格なのと、スーパーなどでも手に入りやすいので、リピーターも多いとのことです。

きぬふわやか米粉 パン用ミックス粉

株式会社syokusanの北海道産米粉ミックスです。北瑞穂という品種の米粉に、アルファ化米粉が配合されています。添付のレシピ通りに作れば米粉の角食パンが簡単に作れる優れもの。
筆者は個人的に、同シリーズのきらら397米粉も好んで使用しております。

パン用米粉の選び方 まとめ

日本古来からある上新粉や白玉粉とは違い、パンやお菓子が作れるように新しい製粉技術によって生まれた米粉。
そのアミロース含有量によって、1番(菓子・調理用)、2番(パン用)、3番(麺用)と用途別基準が設けられています。

パン用の米粉を選ぶ際は、パン用と記載されているものか、もしくはレシピ推奨の米粉と同じものを使用するのがベター。

もし手元の米粉が何用なのか分からない場合は、製造会社に問い合わせるか、もしくは水を混ぜて実験してみるという手もあります。

おすすめの米粉は随時更新していきますので、ぜひご活用ください。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

参考
・農林水産省 
用途別基準について
https://www.maff.go.jp/j/seisan/keikaku/komeko/youto.html
米粉製品の普及のための表示に関するガイドラインについて
https://www.maff.go.jp/chushi/kome_syoukaku/komeko/attach/pdf/180315-2.pdf

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