札幌と旭川のちょうど中間に位置する新十津川(しんとつかわ)町といえば、道内でも指折りの米どころ。山と川の間に広がるふくよかな大地と緑豊かな環境のもと、高品質でおいしいお米が育まれています。そんなのどかな田園地帯で、週一度だけ開く小さなベーカリーをご存知でしょうか?今回は、自家栽培米で作る本格派米粉パンとお菓子が人気のお店「田んぼのおやつ」をご紹介します。
田んぼのおやつのある場所はココ!
田んぼのおやつさんのある新十津川町は、札幌から高速道路利用で約1時間20分の場所です。
高速を使わない場合は、混雑具合にもよりますが、国道275号線から75.2km、約1時間30分で到着します。
JRだと最寄り駅は砂川駅または滝川駅で、いずれもお店までは車で約10分の距離です。残念ながらバスは近くを走っていないようなので、車での移動をおすすめします。
人気のお店につき、遠方からお店を目指す場合は、開店時間(11時)に間に合うようなるべく早めに出発すると良いでしょう。
「田んぼのおやつ」について&OPENまでの経緯
田んぼのおやつさんは2021年8月、新十津川町弥生にOPENしました。
ご実家である高山農園の自然栽培米「ゆきひかり」を100%使用した、ヴィーガン&グルテンフリーのベーカリーです。
それまでは店舗を持たず、ネットショップで米粉のお菓子を販売していたという店主の木村さんご夫妻。ヴィーガン&グルテンフリーのお菓子を作るようになったのは、お子さんのアトピー性皮膚炎と食物アレルギーがきっかけだったそうです。
製菓学校出身で製菓・製パンの技術をもつ奥様は、アレルギーの有無に関わらず、みんなで一緒においしく食べられるようなおやつを独自に研究・開発するようになりました。
その後ネットショップを立ち上げ、受注生産がスタートします。
木村さんの作る小麦粉、卵、乳製品、白砂糖、合成香料不使用のお菓子は大評判となり、全国の購入者から感謝の声が定期的に届くようになったそうです。
それからほどなくして「対面でもお客様の声を聞いてみたい」との想いから、奥様の出身地である新十津川町に現在の店舗を構える運びとなりました。
アレルギーの有無や年齢等に関係なく、「みんなで食べられる」が田んぼのおやつさんのコンセプト。
一般的に、小麦も卵も乳製品も使わないお菓子というのは、「おいしくないのでは?」というイメージを抱かれがちです。
そんなイメージを払拭し、いかに違和感なく、おいしいものに仕上げるかという課題に日々向き合われています。
「まだまだ未熟だと思っています」
といつも謙虚におっしゃる木村さん。
店舗をもった今もなお、研究・努力を重ねられているという店主の姿勢には、ただただ頭が下がるばかりです。
2023年からはなんと工房に薪石窯を導入。(グルテンフリーでは日本初だそう!)
筆者が初めて出会い、感動を覚えた米粉のハードパンは、この薪窯で焼かれたものでした。
ハードパンだけでなく、総菜パン、食パン、タルト、ドーナツ、そしてソフトクリームなどなど、どの商品も高クオリティ。ヴィーガン&グルテンフリーであることをうっかり忘れてしまいそうになるほどです。
現在は週一度の新十津川の店舗営業とオンラインショップのほか、不定期で道内各地でのイベントに出店されています。
イベントおよび店舗営業情報は、記事末記載の公式Instagramをぜひご覧ください。
筆者は砂川のイベントで初めて田んぼのおやつさんのパンに出会いました!
店舗に並ぶパンとお菓子
入口を開けると、カンパーニュやバゲットといったハードパンから、タルティーヌ、フォカッチャ、カレーパン、スティックパン、タルトにスコーン…と、おいしそうなパンや焼き菓子がずらり。
筆者のようなパン好きにはたまらない光景が目に飛び込んできます。
いや、これはパン好きでなくともワクワクしてしまうのではないでしょうか。
もちろん、並んでいるのはすべて米粉で作られた、小麦、卵、乳製品、白砂糖、合成香料不使用のパンと焼き菓子です。
この日はイベントなども重なり、手が回らなかったそうですが、ここにドーナツも並ぶ予定だったと、木村さんはおっしゃっていました。
いやいやいや、これだけの種類をほぼ一人で作られてること自体、驚きですし
むしろ、感謝です…!
*メニュー一例*
・ハードパン(バゲット、カンパーニュ、レザンノアetc.) ¥540~
・総菜・菓子パン(フォカッチャ、カレーパン、明太フランス、メロンパンetc.) ¥320~
・お米の食パン ¥490
・スコーン各種 ¥300~
・タルト各種 ¥420~
・お米のソフトクリーム&ワッフル ¥460
※2024.6月時点
天気の良い日は外でカフェタイム
お店の外にはベンチとテーブルがが用意されているので、こちらで購入したパンや、ソフトクリームを外でいただくことができます。
ここでいただいたのは、よくインスタで拝見していた、野菜のデリがのったタルティーヌ!
パンはトーストされているのでザクザクっと歯切れよく、野菜と一緒に口に運びやすいです。
3種類すべていただきましたが、どれもパンとの相性抜群^^
田んぼを眺めながら、おいしいランチができる幸せをしばし噛みしめておりました。
個人的に驚いた「明太フランス」についても言及させてください。
以下の画像は、購入させていただいたパンを自宅で撮影したものになります。
あまりにも、普通に明太子の顔をしているので(笑)普通においしくいただいてしまいましたが…
ヴィーガンのパンですので、明太子が入っているわけではないのです。
では何を使って明太子に仕立てているのかというと、なんと「アマランサス」でした。
アマランサスとは、疑似穀類の一種で、スーパーフードとしても知られています。小さくプチプチとした食感が特徴で、雑穀ご飯などに入っている場合もあります。
味といい、食感といい、まったく違和感がありません。明太子のような味わいを楽しめて、なおかつ栄養も豊富なのですから、いいこと尽くしです。
公式Instagramでは、以下のような説明がありました。
vegan明太子沢山食べても罪悪感なく食べていただけるように、アマランサスで明太子風に仕上げています。
田んぼのおやつ 公式Instagram
たまに食べたくなる明太子をveganでも満足していただけるように開発しました
大満足です^^
※明太フランスは6月限定品ですのでご注意ください
そして、気になっていたお米のソフトクリームもオーダー。
重ねて言いますが、乳製品は不使用です。
こちらのソフトクリームは、お米、有機豆乳、てんさい糖、ココナッツオイルなどからできています。
コクはあるのに決してしつこくなく、ひんやり、さっぱり。お米とてんさい糖の優しい甘さが心地よいです。
甘酸っぱいベリーのソースと絡めると、おいしさ倍増^^
チョコソースを味見させてもらおうと思ったら
もう相方が食べ終わってました(T_T)
(とってもおいしかったそうです笑)
筆者がのんびり外でカフェタイムを満喫させていただいたいる間も、絶えずお客様が来訪され、外のベンチでパンやソフトクリームを楽しむ姿がみられました。
客層は近隣の方はもちろんのこと、遠方から来られる方も少なくないようです。みなさんきっと週一度の開店を楽しみにされているのだなあ、と思います。
オンラインショップももちろんありがたいですが、こうして実店舗で買い物ができる喜びは大きいものだな、と改めて実感しました。
田んぼのおやつ 店舗情報
お子さんのためから始まり、ご自身のため、家族のため、そしていつしかみんなのために。
アレルギーがある人もない人も、みんなが笑顔になれるように。
田んぼのおやつさんは、そんな優しさと温かな気持ちが詰まったお店です。
ぜひ機会あれば店舗を訪れ、田んぼを眺めながらおいしいパンとおやつを食べてみてはいかがでしょうか。
なかなか遠くて行けないという方は、オンラインショップを利用したり、各地で行われるイベントに足を運んでみたりするのもおすすめです。イベント情報は、公式Instagramでチェックしてみてくださいね。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
店名 | 田んぼのおやつ |
住所 | 北海道樺戸郡新十津川町弥生167−5 地図を開く |
アクセス | ・札幌から車で高速道路利用で約1時間20分 ・札幌から車で国道275号線経由で約1時間30分 ・JR砂川駅または滝川駅から車で約10分 |
電話 | 070-8593-7773 ( 営業時間11時~15時土曜日のみ ) ※お問い合わせはできるだけメールtanbonooyatsu@gol.com からお願い致します |
営業時間 | 11:00-15:00 |
営業日 | 土曜日 【冬季休業期間】12月中旬~3月中旬 ☆営業時間・休日については公式Instagramもご確認ください |
駐車場 | 敷地内に2~3台 |
キャッシュレス決済 | 現金のみ |
席数 | 天気の良い日はテラス席あり(6席) |
お子様連れ | OK |
公式SNS | Instagram https://www.instagram.com/tanbonooyatsu/ 田んぼのおやつ&Bakery | Kabato-gun Hokkaido | Facebook |
公式HP | https://tanbonooyatsu.com/ オンラインショップもこちらから |
備考 | イベント他、お店の情報はInstagramで随時お知らせ |